日没

東京はクリームソーダの街らしい

2016-01-01から1年間の記事一覧

luminescence

暇なのはわたしだけで青さについて語り合う人は本当は忙しい。よく知らない人とどうでもいい約束をする前に返事がこなくなる。夜中にする意味のないやりとりは突然既読がつかなくなる。友人と友人が知らぬ間に仲良くなっていて休日にパン屋の前で笑い合う写…

僕ら

黄色い葉の光がまばゆい。あの時の大学に向かう道を 落ち葉を踏みながら歩いた道を 時間を 憂鬱な気持ちを思い出す、できるだけ静かに。白いふわふわした虫が漂っていて、光みたいだ。 昼間、窓からの陽射しだけで部屋の中が一気に灯り そして暗くなる様子を…

君に似ている

自分にとってこの音楽が、彼らが、どんな存在だったのか。たとえ正しくなくても言葉にしたくて 考えてはいるのだけど、考えれば考えるほど分からなくなる。活動終了の事実と、2016年10月11日の武道館でのラストライブを観たあとで、自分とGalileo Galileiと…

消えない程度に daydreaming

どこかの国の男の子が、道路にしゃがみこんで路地の先を見つめている。歩いているわたしの角度からようやく路地の先が見えるかというときに 猫のしっぽだけが塀の向こうに消えていくのが分かった。彼は穏やかなスピードで体を起こし、少しだけわたしに目配せ…

カルピスがきっと夏の味

今年も夏が終わろうとしている。駅の向こうの、小さな丘のベンチに座って音楽を聴いた。イヤホンから流れる音楽は遠くに見える積乱雲を超えられず、じっとりとした風に溶けていった。「また雨が降りそうだ」それに背中はじんわりと汗をかいている。雲の隙間…

a crossing

22時半に渋谷で待ち合わせをした日、 「これが東京か」 そんな心にも無いことを思った。普段食べないとんこつラーメンを食べて、赤や青や白のスクランブル交差点を笑い、それから電車にのって知らない街に行った。駅前のスーパーで大したものも買わず坂道を…

カマイユ

昔、通ってた絵画教室。午後5時をすぎると先生が夕飯をつくりだす。夕方、いい匂いが部屋中に広がっていた。できたてをたまにお裾分けしてもらってたのだけど、低学年の子たちは早いうちに帰ってしまっていて描くのが遅いわたしはいつも暗くなるまで残ってい…

東京の春とは

ふと「飴たべる?」って聞いたり、あげたりしたいから。飴が苦手な人がいるなんて思ってなかったけどあの子は苦手だって言った。これは忘れてはいけないこと。いつかの冬の散歩道でみたプラタナスの実やひこうきや、やきいも。鳩が枝の先にとまって遠くを見…

パラダイス

ここ2ヶ月程で撮った写真、Twitterでたまにやってる『わたしが撮る写真なんてこんなものですよシリーズ』が溜まってきたので並べてみた。これらの写真選定には自分の中でおおまかな軸があって言葉で言えば、喧騒と閑静の狭間のような空間、穏やかで柔らかな…

ためいき

ブログを書きたいんだけど、書きたいことがない。というか、何もしてないから書き留めておきたいことも誰かに伝えたいこともないし、何かに腹を立てることもないし。することと言ったら翌朝食べるパンを買うことと、何でもない写真を撮ることくらいなのだ。…