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日没

東京はクリームソーダの街らしい

a crossing

22時半に渋谷で待ち合わせをした日、

「これが東京か」

そんな心にも無いことを思った。普段食べないとんこつラーメンを食べて、赤や青や白のスクランブル交差点を笑い、それから電車にのって知らない街に行った。駅前のスーパーで大したものも買わず坂道を上る。オールというものを初めてした。部屋は狭くて寒くて、日が昇った頃に少し意識がとんで寝心地は悪かったけどコートを着たまま眠ってしまった。1.2時間ほどたってすぐ目が覚めてしまい、やはり家の布団で寝直したいと思って家主にひと声かけ1人家をでた。昨日上った坂を下っている。知らない街の、朝の空気だった。不思議な気分だった。しかし駅の階段を降りると、地下鉄にその朝の空気はなく、通勤ラッシュの満員電車に押し込まれたわたしは最悪な気分で渋谷に戻った。昨夜、待ち合わせをした時とはまるで違う場所だった。

「これが東京か」

そんなことを心から思った。最寄り駅につくころに日は高く高く昇っていて頭がクラクラした。家につきシャワーを浴び、テレビをつけて明るいリビングで横になりながら、あのときの(知らない街の朝の空気)を必死に思い出していた。結局、家に帰ってからも上手く眠れず、バイトへ向かった。

22時半に渋谷で待ち合わせをする日、きっと もう