日没

東京はクリームソーダの街らしい

イマジネイション

高台に暮らそう。西に景色が見える窓。遠くに海が見えれば尚いいけれど、霞んだコンクリートの塊に少しの緑でもいいし爽やかな風が見える坂道でもいいし等間隔に並んだ寂れた鉄塔でもいい。別に何が見えたっていいの。朝出かける前だったり夜更かしして昼まで寝てしまった日だったり。そこから何を見るでもなく、ただただ遠くに目線をむけるのだ。ぼやけた景色に思いを馳せれば、ほんの少しだけ優しい気持ちになれる気がする。自分の住むちっぽけな街をほんの少しだけ好きになれる、そのくらいの優しさ。コップに注いだ空気が泡立っては消え、また泡立って時には溢れてしまうのに、時間が経って残ったものはこんなにもちっぽけなように。ゆっくり考えればいつも行き着く先が、変われないことへの執着が、ひたすら僕らを苦しめますね。

トニー滝谷』という映画を観ました。