日没

東京はクリームソーダの街らしい

(2017 is...)

2017年新譜以外のもので好んで聴いていた楽曲 アルバムをまとめました。今年はひとつ選ぶとしたらJulien Bakerだったと思います。わたしの人生の、心の名盤に加わった気がしています。 Julien Baker『Sprained Ankle』 友達だと思える人もいなくて 信じれる…

2017 is ... (songs)

2017年、楽曲単位でよく聴いた3曲です。本当によく聴いたと思います。 空が見たことないくらい薄紫色で、寒くて、足下が濡れていて、バスはなかなか来なかった。気づいたらあたりは暗くなっていた。コーネリアスの「あなたがいるなら」という曲について、何…

2017 is ...

今年も選んでみました。全然CDを買っていないしストリーミングもしていないので、選んだというより聴いていた5枚になってしまいましたが。あと今年の中旬に長年愛用していたiPodclassicが壊れて今だ悲しみに暮れています。それではどうぞ、 橋本絵莉子波多野…

ユースラグーン

フラッシュバックってほんとにするんだなって知った。記憶がこう。それで思うんだけど、時々 風と話したい。好きなフルーツすら答えられないから。だから今年も 夏の音をまとめました。 今しかやれないこともあるけどあの子に声かけず泣いて帰るしずっと繰り…

あの曇った廊下

夕飯に酢豚がでた。わたしが昼間 八百屋で売られていたパイナップルを おもひでぽろぽろみたいにいい匂い で嬉しくなって、酢豚に入れたら としきりに言ったからだ。しかしでてきたのは豚も鶏もない、お肉なしの酢豚だった。わたしが買ってきたパイナップル…

6月

毎日を思う。ゆるやかな下り坂の途中にある工事現場、そこにいる特に何もしてない警備の人。その向こうの畑に挟まれた急な坂を越えると、工具が溢れている車庫にちいさな小屋があって うす汚れたくたびれた犬が水を飲んでいる(もしくは寝ている時もある)。…

Something

恋に落ちる小説を読んだり恋に落ちる映画をみたり、物語の中で恋に落ちている人々に感動するのは簡単なことだった。孤独な二人が惹かれあっていくその存在はまるで夢のように 疑う余地も無く とても美しく見えたからだ。美しいものに向かっていきたい。たと…

僕は誰かに電話せずにはいられなくて だから君を選んだんだ

いつのまにか心にポッカリ穴が開いてしまったような気分になっていた。どこへ向かえばいいのか、ここが何処なのかも、分かろうとしないで身を潜めている。何かに影響されたり自分の中の何かを突き動かすものに触れるのが恐い。会わない間に変わるものと、会…

( 2016 is ... )

2016年新譜以外のもので好んで聴いていた楽曲 アルバムをまとめました。他にも忘れているだけでまだまだありそうだけれど、それはまた思い出した時に聴ければいい。2017年はどんな音楽を聴いて生きていくのだろう。そんなに変わらないんだろうな。 Syd Matte…

2016 is ...

今更ながら2016年リリースの5枚を選んでみました。面白みはないと思いますが、なんだかこの5枚は本当に心に残ったというか それぞれが特別な1枚として刻まれた感が強く自分にはあり、書き留めておきました。 Galileo Galilei 『Sea and The Darkness』 活動…

luminescence

暇なのはわたしだけで青さについて語り合う人は本当は忙しい。よく知らない人とどうでもいい約束をする前に返事がこなくなる。夜中にする意味のないやりとりは突然既読がつかなくなる。友人と友人が知らぬ間に仲良くなっていて休日にパン屋の前で笑い合う写…

僕ら

黄色い葉の光がまばゆい。あの時の大学に向かう道を 落ち葉を踏みながら歩いた道を 時間を 憂鬱な気持ちを思い出す、できるだけ静かに。白いふわふわした虫が漂っていて、光みたいだ。 昼間、窓からの陽射しだけで部屋の中が一気に灯り そして暗くなる様子を…

君に似ている

自分にとってこの音楽が、彼らが、どんな存在だったのか。たとえ正しくなくても言葉にしたくて 考えてはいるのだけど、考えれば考えるほど分からなくなる。活動終了の事実と、2016年10月11日の武道館でのラストライブを観たあとで、自分とGalileo Galileiと…

消えない程度に daydreaming

どこかの国の男の子が、道路にしゃがみこんで路地の先を見つめている。歩いているわたしの角度からようやく路地の先が見えるかというときに 猫のしっぽだけが塀の向こうに消えていくのが分かった。彼は穏やかなスピードで体を起こし、少しだけわたしに目配せ…

カルピスがきっと夏の味

今年も夏が終わろうとしている。駅の向こうの、小さな丘のベンチに座って音楽を聴いた。イヤホンから流れる音楽は遠くに見える積乱雲を超えられず、じっとりとした風に溶けていった。「また雨が降りそうだ」それに背中はじんわりと汗をかいている。雲の隙間…

a crossing

22時半に渋谷で待ち合わせをした日、 「これが東京か」 そんな心にも無いことを思った。普段食べないとんこつラーメンを食べて、赤や青や白のスクランブル交差点を笑い、それから電車にのって知らない街に行った。駅前のスーパーで大したものも買わず坂道を…

カマイユ

昔、通ってた絵画教室。午後5時をすぎると先生が夕飯をつくりだす。夕方、いい匂いが部屋中に広がっていた。できたてをたまにお裾分けしてもらってたのだけど、低学年の子たちは早いうちに帰ってしまっていて描くのが遅いわたしはいつも暗くなるまで残ってい…

東京の春とは

ふと「飴たべる?」って聞いたり、あげたりしたいから。飴が苦手な人がいるなんて思ってなかったけどあの子は苦手だって言った。これは忘れてはいけないこと。いつかの冬の散歩道でみたプラタナスの実やひこうきや、やきいも。鳩が枝の先にとまって遠くを見…

パラダイス

ここ2ヶ月程で撮った写真、Twitterでたまにやってる『わたしが撮る写真なんてこんなものですよシリーズ』が溜まってきたので並べてみた。これらの写真選定には自分の中でおおまかな軸があって言葉で言えば、喧騒と閑静の狭間のような空間、穏やかで柔らかな…

ためいき

ブログを書きたいんだけど、書きたいことがない。というか、何もしてないから書き留めておきたいことも誰かに伝えたいこともないし、何かに腹を立てることもないし。することと言ったら翌朝食べるパンを買うことと、何でもない写真を撮ることくらいなのだ。…

記憶

・8月 線路沿いの神社が隠れ家だった。お社の裏の縁側のようなところに腰を下ろすと目の前には線路があって、電車は2.3分おきに通り過ぎた。長いことそこで何をするでもなくぼんやりしていたが、やがて手持ちぶさたになって古本屋で買った江國香織の「なつの…

midnight

右手首につくってしまった火傷の痕がなかなか消えない。1ヶ月くらい経っただろうか、治ってもいい頃なのにまだうっすらと残っている。不思議とぼんやり眺めてしまって、頭の中でその点と点を結んでなにかの星座みたいに見えるなぁなんて思ったりして、そうし…

デイ・ゴ—・バイ

今日が何月何日なのかも分からない。手帳に予定を書き込むこともいつしかしなくなった。ネットで見かけていたとても好きな呟きをする人が居なくなって何ヶ月経ったかも忘れてしまった。坂道の向こうの踏切を越えたところにいるから、傘を持って待っているよ…

破れた街

夕方、新宿に向かう。いつもの靴と好きなバンドのTシャツを着て。煙草が充満している喫茶店は天井が低く感じたし、青地のベロアと思っていたソファが実際はなんてことない色のソファで落胆した。頭の後ろから聴こえる心地好い音に耳を澄ませて何かの音に似て…

檸檬

髪からは醤油の匂いがして、布団からは焦げた太陽の香りがした。誰かの待っている姿を想像できないのはわたしがずっと待っているからだろうか。1年前に、博物館の隅のソファで聴かせてくれた曲を思い出していた。“埃たまった記憶や思い出と 長く借りっ放しの…

したためる

ふた月ほどブログがあいてしまった。といってもツイッターで毎日どうでもいいことは呟いているのだがひたすら時間がある毎日を送ってそれでも何もなくて、ブログを書こうと思い立っては書けなくて人と会って喋ってはどことなく後ろ向きになるばかりの日々で…

youth

昼間の陽差しがまだ仄かに残っているような街灯を、雨粒ごしのレンズで眺める。その夜に拾った椿の花を左の掌にのせて帰宅した。花弁の裏には一粒の雨露があり、零れないように消えないようにとするわたしの手は少し震えていたかもしれない。もう死んだ花の…

Nightfever

もらった手作りの石鹸は、やっぱり使えなくて部屋の片隅にある。零れるサイダーを見つめていたら、星の呼吸が聞こえるかな。誰かからの手紙が届く時に一番気になるのは、何色のペンで言葉を書いたのかってこと。3月の日曜日、ネイビーブルー。そんな記憶、そ…

サリンジャー

若き日の僕は青春の日々をさすらっていた 何にもとらわれずただただ空を眺めては時間がゆっくりと過ぎていった その中でももちろん嫌なことも悲しいこともたくさんあったが その都度雲の形や月の明かりがつくった影の姿にヒントをもらって 答えを見つけだし…

東京、あこがれ

とりあえず、卒制が終わりました。よって4年間の大学生活が終わりました。 うまく感情が整理できないけど書いて言葉にしないとわたしは忘れていくばかりだと最近分かったのでブログを書いている。どれだけ今しょうがなくても苦くてもつらくても泣いてもヘラ…